2012年9月19日水曜日

男たちの復讐

ニュース番組も終わってしまっていて、チャンネルを回していたら、TBSで、AKB48の『第3回じゃんけん大会』が放映されていた。

個人的には、たかだか、カワイコちゃんのじゃんけん大会を、テレビでまで放映する必要なんてあるの?と思ったが、やはり、それなりに視聴率が見込めるのだろう。

十代・二十代の男ならともかく、最近は、いい年したオジサンたちも、妙にAKB48の肩を持ったり、ちょっとマジ気味に発言しているのが気持ち悪い。

いつから、こんなに、少女の人気が高くなったのだろう。

エリアーデの「日記」を読んでいたら、ナボコフの「ロリータ」が、ケンブリッチ大学の学生たちに高く評価されているのを受けて、エリアーデが、こんな考えを説明している
少女(ニンフェット)の流行を話題に、私は彼らに≪私の理論≫を説明する。 
これは現代社会の≪母権≫に対する男の側の最後の反撃である。 
アメリカ合衆国では女-妻と女-母が支配している。
それで男達は青さを讃えて、自分たちが愛するものはそれであって、成熟し完成された女性ではないということを立証することにより、恨みを晴らしているのである。 
≪ ロリータ ≫と幼い少女の衣服を真似る衣装の流行-は男たちが女性に先行するものに魅せられていることを示している。そして彼らが成熟した女に支配されているなら、彼らは彼女に対する欲望を持てないのである。
この≪流行≫が女のもとに引き起こすかもしれない危機を考えないわけにはいかない。彼女は三十歳で、干からび、≪老いた≫と感ずるようになろう。…そして女たちの若く見せるためにではなく、まだ成熟せず、幼い少女のように思われようとするための努力…
アメリカ合衆国を「日本」に置き換えても通じる内容だと思う。
「ロリータ」のハンバート教授のように、≪本物≫だったら仕方ないが、冒頭のオジサンたちの裏の心理には、こんな思いが意外と隠れているかもしれない。

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