2011年11月19日土曜日

Modernism: A New Decade

スタイル・カウンシルの最後のアルバムは「Confesstions of A Pop Group」(1988年)だと、ずっと思っていた。

このアルバムは、ピアノをベースとしたA面と、ポップソングをベースとしたB面の2つから構成されている。(個人的にはA面の曲が好きです)

当時、おそらく、スタイル・カウンシルの音楽は、これから、ピアノをベースとしたジャズっぽいものを追求していくのだろうなと期待していたのだが、新作のアルバムは発表されず、いつのまにかバンドも解散。

その後、ポール・ウェラーがソロ活動をはじめ、最初のアルバム「Paul Weller」を発表したのは1992年のこと。このアルバムは、「Wild Wood」ほど明確に’脱ポップ’を意識した作りにはなっていないが、その予兆を感じさせる内容になっている。

しかし、その空白の4年の間に、実はレコード会社のポリドールに拒絶されてお蔵入りになってしまったアルバム「Modernism: A New Decade」(1989年、但し日本のみ2001年発表)があったのだ。

この音楽を聞いたとき、スタイル・カウンシルがその後目指していた音楽が、自分が想像していたイメージと全く違っていたことに、かなりショックを受けた記憶がある。

「これじゃレコード会社からNGが出るのもしょうがないかも」と冷たく思ったりもした。

でも、このアルバムは、個人的に嫌いな曲もあるが、今聞いても古臭い感じがしない曲が多い。
タイトルからして守りではなく攻めにいった野心的なアルバムであることを感じさせる。

もし、ポリドールが「Modernism: A New Decade」の販売を認め、それほど売れずとも、話題作になっていた場合(その可能性は十分ある)、スタイル・カウンシルは解散せず「Modernism」の路線を突き進んだのだろうか?

ポール・ウェラーが結果として、’90年代、スタイル・カウンシルが最後に描いた「新しい十年」とは正反対の方向に舵を切った音楽活動をしたことが、今思うと、とても面白い。

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