2015年8月4日火曜日

礒崎総理補佐官の謝罪に思う

礒崎首相補佐官が、安保法案に関し、

「法的安定性は関係ない。我が国を守るために必要かどうかを気にしないといけない」とか、

「法的安定性で国を守れますか? そんなもので守れるわけないんですよ」と発言したことに関して、

参議院の参考人招致の場で謝罪し、発言を取り消したらしい。

ちなみに、法的安定性とは、法律の内容や解釈を安易に変えてはならない、という原則のことだ。

しかし、礒崎さん本人からすれば、何故、俺が謝らなければならないのだろうという思いが、心中去来したに違いない。

礒崎さんが言っていることは、まさに、この安保法案で、安倍政権がやっていることを正確に説明したに過ぎないからだ。

彼の言葉を言い換えれば、
 「歴代内閣が積み上げてきた憲法9条の解釈を今までどおりに守って、国を守れますか?そんなもので守れるわけないんですよ」ということであり、

これは、今まで国会で、野党が憲法9条の法的安定性を守るべきだと追及してきたことに対して、安倍首相が繰り返し答弁してきたことの総論に過ぎない。

そんな安倍首相の言葉を言いかえただけの礒崎さんに、野党はともかく、安倍首相が注意をしたり、謝罪を強いるのは、どうかしている。

It doesn't make sense.(筋が通らない)とは、このことだ。

さすがに、辞任までは求めることができなかったようだが、自分に忠実な部下に泥をかぶらせて、白を切る上司は、人間としても尊敬されないと思う。

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