2018年9月2日日曜日

お紺昇天/筒井康隆

1964年12月の著者の作品。
しかし、今読んでも作品の質は落ちていないと思う。

車に搭載されたAI(人工知能)お紺との愛。
彼女は老朽化のため、スクラップ工場で壊される運命にある。
主人である私に理由を言わず立ち去ろうとするが、真相がばれてしまう。

お紺との別れを何とか引き延ばそうとする私と、スクラップ工場までついてこようとする主人を気遣うお紺との会話。
まるで人間の恋人同士のやり取りのように、相思相愛感が漂う。

平井和正の初期の作品「レオノーラ」(1962年)も、女性アンドロイドが契約により主人の元を離れることになってしまう物語だが、結末の方向性がまるで違う。

54年前の作品だけれど、この作品で筒井康隆のファンになってしまったような気がする。


0 件のコメント:

コメントを投稿