2013年12月29日日曜日

参拝

西尾維新原作の「恋物語」では、ちょっと不気味な中年男 貝木泥舟が、神様となった中学生少女 千石撫子がいる北白蛇神社にお参りする。

彼の目的は、戦場ヶ原ひたぎの恋人である阿良々木暦と彼女自身を嫉妬から殺そうとする千石撫子を騙し、彼らの命を守ることにある。

見ていて面白かったのは、千石撫子を騙す際に、貝木が言った、願いを叶えたかったら、その願い事は決して人には喋ってはいけないという言葉だった。

もうすぐ初詣の時期だが、確かに神様に拝む行為には、そういう一面はあるかもしれない。
金儲け、合格祈願、健康、病気完治、幸運、恋愛、結婚、そういう様々な願望が頭の中にひしめいているけれど、ほとんどの人はその内容をあえて口にはしないのではないだろうか。


安倍首相の靖国神社参拝も、そういう意味で興味深い。

この件に関しては、中国、韓国のみならず、EUやロシア、同盟国のアメリカにまで批判されて四面楚歌の状態にある安倍首相ではあるが、こうなることは彼自身も十分に予測していたはずのことだと思われる。

彼が心中ひそかに期した思いは、案外、マスコミに語った、諸外国への言い訳めいた当たり障りのない内容とはかけ離れたものだったのかもしれない。

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