2016年7月14日木曜日

参院選挙直後の天皇の生前退位のご意向

天皇の生前退位のご意向は、安倍政権が企んでいる憲法改正を阻もうとするものではないか、という驚くべき説が、ネットで流れている。

NYタイムズも、ストレートな言い方ではないが、やんわりと、その事を示している。
http://www.nytimes.com/2016/07/14/world/asia/emperor-akihito-abdicate.html?_r=0 

文末から、2パラ目の以下の部分。
“counterpoint”が微妙な意味の単語だ。(対照、対比の意味か)
Although the emperor has no official political authority, Prince Naruhito could offer a counterpoint to Mr. Abe’s goals. He has repeatedly commended the pacifist Constitution written by the American occupiers in 1947. On the eve of his 55th birthday, in 2015, Prince Naruhito praised the Constitution and said he wanted to “engrave in the mind the preciousness of the peace.”
しかし、天皇のこれまでの戦地慰霊のご訪問、また、全国戦没者追悼式でのお言葉と、集団的自衛権の行使を可能にする安保法案を強引に可決した安倍政権の言動とを比較すると、実に“対照”的であったように思う。

また、この話が漏れたタイミングが、なぜ自公が圧勝した参院選挙の直後だったのかということを憶測すると、この説が決してない、とは言いきれないように思う。

これに関連して、最もありそうだなと思うのは、憲法改正が成立した場合、憲法第7条1号に基づき、天皇の国事行為として、憲法改正を天皇の名の下に公布しなければならないということだ。

ご自身がこれまで築きあげてきた平和主義をぶち壊す自民党の憲法改正案を、ご自身の名前で公布したくはなかったのではないだろうか。

天皇のお歳や体力的なものを考えると、順番的には、皇室典範改正、憲法改正だろう。そして皇室典範の改正には2年はかかるのではないかという見通しもある。

天皇ご自身のお言葉があったとしても、決して、上記のような意思は示されないと思うが、今後の展開に注目したい。

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