2015年9月6日日曜日

NHKスペシャル 巨大災害 MEGA DISASTER Ⅱ 日本に迫る脅威 第2集 大避難 ~命をつなぐシナリオ~


地球温暖化のせいなのか、年々、台風が最強となる地点が北上しつつあり、このままでいくと、東京に、2013年にフィリピンを襲った風速80m以上の勢力を持つスーパー台風が上陸する可能性が高くなっているという。

もし、スーパー台風が東京に上陸した場合、発生した高潮により、荒川と江戸川にはさまれた江戸川区、葛飾区と足立区は、海抜ゼロメートルの地域にあることから、3mの高潮が襲った場合、ほとんどが床上浸水の被害にあうという。

しかし、従来の避難勧告のタイミングで避難しても、道路の渋滞や駅の混雑などで思うように避難は進まず、かつ、氾濫した川から逃れる高所も限られていることから、多くの人が逃げ遅れ、被害に遭う恐れがあるという。

番組では、サイクロンに襲われたアメリカの都市の避難計画を参考に、従来よりも極端に早い上陸の3日前からの避難が有効であることが述べられていた。

最初は、要介護者、一人住まいの高齢者など、最も逃げ遅れる危険性がある人から移動させ、車も街に繋がる道路は外に出る方向の一方通行に規制し、 鉄道やバスもラッシュアワー時並みにフル稼働させ、人を外に運び出す。

そうすれば、何とか、高所に逃げる人も溢れることなく、大多数の人が助かるという避難計画だ。

しかし、3つの区から逃げた先はどうするのかとか、 ラッシュアワー時並みに公共交通機関を稼働させることが出来るのかなどは、まだ検討段階なのだという。

日本には、地域ごとの災害対策という思想中心で、広域災害対策という概念はまだ根付いていないらしい。

以上が番組の前半で、後半では、南海トラフに襲われた際の避難について取り上げられていた。

南海トラフ大地震が起きた際、静岡県焼津市には、最速5~6分程度で津波が街を襲うらしい。
地震が起きても、すぐには避難できない。揺れが収まるのに4分。
そこからわずか2分しかないのに、どうやって、市が指定する避難所に逃げることが出来るか。

焼津市では津波タワーという建物を各所に建設などしているのだが、足が悪いお年寄りなどは、500m以上離れた避難所に、たった2分の時間では到底たどり着けない。

番組では、大学教授と地元の高校生が協力し、どうすれば、逃げ遅れる人々を救うことができるか、検討していたが、一つの有効な代替策としては、市の指定する避難所に拘らず、身近にある3階建て以上の鉄筋コンクリートの建物に逃げるのが有効であることが説明されていた。

これは、東日本大震災で倒壊せずに残った建物を割り出した結果、3階建て以上の鉄筋コンクリートの建物であれば、ある程度の安全性があるということが分かったということだった。

津波が来たら自分は死ぬしかない。

そんな思い込みをしている高齢の人が、高校生のアドバイスで、災害時にどう生き残ることができるかの可能性を見出す姿は興味深かった。

http://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20150906 

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