エリアーデのインタビュー本「迷宮の試煉」で、彼の少年時代の話が出てくる。
エリアーデ少年は、読みたい本がたくさんあるのに、七時間も寝ていると、たいしたことはできないと感じていた。
そこで、彼が時間を作り出すために始めた習慣は、毎朝、目覚まし時計を2分ずつ早めるということだった。
毎日続けていると、何もしない時と比較して、一週間で一時間ほど稼いだことになる。
そして、一日六時間半まで睡眠時間を削ると、3ヶ月はそのままにして、その時間に慣れるようにしたという。
その後も2分の短縮を進めて、最終的には、四時間半に到達したそうだが、さすがに目眩が襲ってきて、ストップしたそうだ。
エリアーデは、この少年期の取り組みを、自ら「対睡眠戦争」と称した。
少年期にしてすでに、こんな地道な取り組みまでして、自分の時間をひねり出していたのだから、すごい。
ここらへんの意識と実践が、凡人との違いなのだろうか。
日本でも、森鴎外が、「人生は短い。それに対応する手はただひとつ、睡眠時間を減らすことだけだ」と、人には諭していたらしい。
自分のことを言うのも何だが、六時間半ぐらいが限度だろうか。
それでも今どきの時期は、冷房の利いている快適な部屋で、睡魔と闘い、ついついこっくりすることもまれではない。
これもひとつの「対睡眠戦争」 と言っていいのだろうか。とってもレベルは低いけど。
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