2012年6月15日金曜日

「通販生活」がすごい

藤原新也のCAT WALKを見ていたら、「通販生活」の原発問題への
アプローチがすごいということが紹介されていた。

http://www.cataloghouse.co.jp/

確かにすごい。
通販カタログとは思えないポリシーを感じる。

http://www.cataloghouse.co.jp/company/catalog/
1冊180円。
通販には興味がないが、記事は読みたくなってしまった。

2012年6月11日月曜日

時は老いをいそぐ/アントニオ・タブッキ

アントニオ・タブッキの2009年の短編集。

「雲」の話を立ち読みしていたら、どうしても、この本がほしくなった。

クロアチアの海辺のリゾートで、国連平和維持軍に従事し、劣化ウランを浴びたイタリア人の元兵士が療養と称して、日がな、パラソルの日陰でぼんやりと過ごしている。

海水浴も日光浴もしない男に興味を抱いたひとりの少女との、どこかユーモラスな会話。

男は、雲占いの術を少女に教える。
古代ギリシア語で書かれた地理書「ストラボン」に照らし、雲の形から未来を読み解こうとする。

この短い小説を読んでいたら、本当に、クロアチアの海辺で、強い日差しを避けながら、ぼんやりと雲の形を眺めている、そんなゆったりとした心地よい気分になれました。

2012年6月10日日曜日

福井県大飯原子力発電所の再稼動

今朝の読売新聞を見たら、8日、野田首相が国民に説明した、福井県大飯(おおい)原子力発電所再稼働の方針について、評価する記事が大きく載っていた。
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20120608-OYT1T01493.htm

しかし、国会事故調査委員会の検証作業も終わっていないというのに、ストレステストの一次評価だけで、どうして、「東京電力福島第1原発を襲ったような地震、津波でも炉心損傷に至らない」と言い切れるのだろう。

しかも、再稼動の期間についても、電力不足が懸念される夏に限定するつもりもないらしい。

こんな状況にぴったりの言葉がある。
人間のあらゆる過ちは、すべて焦りからきている。 
周到さをそうそうに放棄し、もっともらしい事柄を 
もっともらしく仕立ててみせる、性急な焦り。    /カフカ

2012年6月2日土曜日

ざんげの値打ちもない/阿久悠

歌手の尾崎紀世彦さんががんで死去されて、ニュースで「また逢う日まで」の曲が流れていた。

詩がいい。耳に入って心にひびく。

阿久悠の詩かなと思ったら、案の定そうだった。
個人的には、「ざんげの値打ちもない」の詩が一番好きだ。
あれは二月の寒い夜  やっと十四になった頃
窓にちらちら雪が降り 部屋はひえびえ暗かった
愛というのじゃないけれど 私は抱かれてみたかった
曲は完全に昭和のメロディだが、 は今も生きている。

阿久悠の名前を耳にするたびに、この詩が頭をよぎる。

歌謡曲も捨てたものではない。