2015年6月20日土曜日

おとなのけんか/ロマン・ポランスキー

原題:Carnageは、大虐殺、修羅場の意味。

映画は、冒頭、公園で遊ぶ子供たちが険悪な雰囲気になり、一人の男の子が枝で別の男の子を殴るシーンが遠景で映し出される場面からはじまる。

そして、殴られた方の男の子は前歯が2本折れてしまい、その和解のために、2組の夫婦が、和解文書を作るシーンに切り替わる。
 
殴った方の男の子の夫婦は、始終、仕事の電話ばかりしている弁護士の夫(クリストフ・ヴァルツ)と、 投資ブローカーのきれいな妻(ケイト・ウィンスレット)、殴られた方の男の子の夫婦は、金物屋を営む温厚そうな夫(ジョン・C・ライリー)と、アフリカの紛争について本を出している作家らしい妻(ジョディ・フォスター)。

この4人が最初は温厚に互いの息子たちについて話し合うのだが、徐々に雰囲気が悪くなってくる。
そして、緊張に耐えきれなくなったケイト・ウィンスレットに起きたハプニングをきっかけに、4人は、うわべだけの礼儀を捨て、酒の力も借りて本音で話しはじめ、相手方だけでなく、自分の夫・妻に対しても悪態をつきはじめる。

物語は密室劇で、4人の関係が悪化し、言動が段々とエスカレーションしていく様子を、多少コミカルに描いている。


私が一番面白かったのは、 ケイト・ウィンスレットが気持ち悪くなってしまったところに、ジョディ・フォスターが、何故か、ぬるいコーラを飲ませたことだ。
吐き気にコーラ?と思って、調べたら、なんと、本当にそういう対処療法があるらしい。
http://d.hatena.ne.jp/yasagray12/20120915/1347686953

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