カフカの「断食芸人」を読んでまっさきに思ったのだが断食芸人とは本当に存在していたのだろうか。
鉄格子の中で黒いジャージを着た男が藁の上でただひたすら断食する。
そして、断食何日目と表示される数字版。
観客は、痩せた体をさわったり、番人になって断食芸人がこっそり食べ物を食べないか監視をすることもできるらしいが、断食芸人はほとんど瞑想している状態。
フィナーレは、断食40日目に興行師が断食芸人を檻から出して食べ物を食べさせ、楽団がファンファーレをとどろかせる。
想像すればするほど、馬鹿馬鹿しい話。
しかし、よく考えてみるとこんな企画はよくテレビで見ているのに気づいた。
芸人が1万円で1ヶ月暮らす節約生活、デブの芸人がひたすらダイエットして痩せる番組なんかも、考えてみればこの部類の話だ。
ということは、断食芸人は実在していたのではないだろうか?
もし存在していなかったとしたら…どこまでカフカは現代を見据えていたのかと怖くなるような話だ。
もう一つ思い浮かんだのは、このブログやホームページの類。
「断食芸人」ならぬブロガーが、自分の好みで写真を掲載したり、文章をかきつらねる。
訪れる閲覧者が、たまにコメントを入力し、ブロガーとのやりとりが発生する。
そして、訪問者数のカウンター。
これもある意味、「断食芸人」ですね。
くれぐれもカフカの「断食芸人」のように、人気が凋落しませんように…
こんにちは。
返信削除毎日貴殿のブログを楽しみにさせて頂いております。
なのに、何時も読み逃げばかりで申し訳御座いません。
昨夜半にカフカの「断食芸人」読みました。
何とも形容し難い感覚に陥りました。
そして今朝。私も読売新聞を講読しているのですが、
その日曜版に掲載されていた枯葉に埋もれた人の写真を見た時、
思わず、ヒィーと云って仰け反ってしまいました。
だ、断食芸人だっ!と、思ってしまったのでした。
怖かったです。。。
テレビの企画、ブログやホームページの類も一種の断食芸人!
云い得て妙ですね。
御蔭さまで「断食芸人」の解釈が大幅に前進致しました。
有難う御座いました。
Mikiさん、こんばんは。
返信削除コメントありがとうございます★
このブログも半分「断食芸人」みたいな状態になっていますが、楽しみにしていただいている方がいると思うと素直にうれしいです。
日曜版の写真を私も見ましたが、可愛い断食芸人ですね∵
たぶん、Mikiさんの頭の中に、藁くずに埋もれてしまった断食芸人の姿が強烈に残ったのでしょうね。
カフカの小説は、一見、バカなと思うようなことが実際にはあったりするとことが面白い反面、ちょっと怖いですね。