NHKニュースで、3.11の震災の際、岩手県釜石市の小中学生が、ほぼ全員無事に避難できたというニュースをやっていた。
もちろん、このような奇跡は偶然生まれたのではない。
http://www.t-toyoyama-j.ed.jp/photo/kamaishi.pdf
釜石市は、平成17年から津波防災教育を行ってきたということだが、その内容が徹底している。
それは、余裕のない授業スケジュールの中、特別な防災教育の時間を設けず、各単元で、無理なく防災の知識を学ぶことができるように工夫されているところだ。
http://www.ce.gunma-u.ac.jp/kamaishi_tool/cont-01/c01_0.html
ニュースで取り上げられていた小学生の男の子は、妹と2人だけで自宅にいたが、地震があった際、親の指示も待たず、自分たちの判断だけで避難を開始したという。
バックに飲み物まで詰めて避難していたのだから、脱帽である。
上記の男の子のように、子供たちが大人たちの指示を待たずに、以下の三原則に基づいて、自分で考え行動していたところが、すごい。
1.想定にとらわれない
浸水想定区域外に指定された場所も危ういと考え、自らの判断で避難。
2.状況下において最善をつくす
状況の変化を見逃さず、さらに安全な高台を目指した。
結果として、それらの判断が命を救った。
3.率先避難者になる
中学生が率先避難者となって小学生を導いた。
今回の震災においては、これら三原則が全て有効に機能したことになる。
結局、防災対策といっても、年に1回の訓練だけでは、付け焼刃に過ぎない。
子供たちが自発的に行動できるレベルまで防災教育を行っていた釜石市の事例は、災害にどう向き合うかという点で、多くのヒントを提供してくれていると感じた。
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