「Xmas」の『X』は、何を表しているのか?
男が女に問う。
女 「イエスが十字架にかかって死んだでしょう。だから、十文字のぶっちがえ(斜めに交差しているの意)である十字架はイエスを意味して、そこでXmas」
男 「正解は、『X』は、キリストという意味の”クライスト”で、なぜ『X』が”クライスト”になるかというと、ギリシャ語のせいである。ギリシャ語で、キリストという名を書くと『X』が頭文字になってしまう。その頭文字をとって、キリストを代表させたわけ」
男「ヨーロッパでは、クリスマスに何を食べるか知ってる?」
女「知ってるわよ。七面鳥でしょう。決まってるじゃない」
男「あれはアメリカ。ヨーロッパでは、アヒルを食べたり、鯉を食べたりする」
女「どうして鯉なんか食べるのかしら?」
男「それが、ギリシャ語と関係がある」…という感じの、男と女のちょっぴり知性をきかせた会話のサンプル集が、「女性対男性」です。
1977年の本なので、今、読むと、言葉遣いが古臭くなっているのは否めないが、会話を面白くするゴシップねたが至るところに散りばめられているという点で、その価値は落ちていないと思う。
こういうユニークな本を書こうと思い立ったところが、小説家/批評家 丸谷才一の偉大なところである。
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