樹木希林が死んだせいもあったのだろうか、普段なら絶対に見ないであろう映画「万引き家族」を見た。
この映画に出ている俳優の魅力が溢れんばかりに伝わってくる作品だと思う。
樹木希林演じる祖母役の年寄り独特のずるさとやさしさ。
リリー・フランキー演じる父親役のだらしないやさしさ。
安藤サクラ演じる母親役の色っぽさとやさしさ。
子役もすばらしかったと思う(特に虐待されてこの家族に保護された女の子)。
小栗康平の「泥の河」と似たタッチを感じた。
個人的に不満だったのは、安藤サクラ演じる母親が、現実の壁にぶち当たり、この”偽家族”の終わりを宣言してしまったことだ。
たとえ嘘でもいいから、”偽家族”の復活を誓うべきだったのでは、もったいない...と思ってしまったのは、この不思議なやさしさに満ちた”偽家族”に魅せられたからかもしれない。
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