2018年9月15日土曜日

たそがれてゆく子さん/伊藤比呂美

出だしから、惹きつけられて買ってしまった。
なぜか知らないが、最初、小説だと思ったのだ。
ご無沙汰してました。ご無沙汰していた間、ずんずん老いていきました。つい先日には六十歳になりまして。肉体はたるみ、顔も首も皺だらけ。吊り目だった目は垂れ目になり、生え際は全部白い。
この老いに対する容赦のない描写。この後もっと続くのだが、自分の老いをここまでさらけ出してリアルに書ける人は、そうはいない。

詩人でもある伊藤比呂美さんのエッセイ。

ほとんどが、老い、介護、死、孤独に関する話なのだが、読んでいて不思議に元気をもらった気分になるのは、この人の持つパワーが伝わってくるせいだろう。
(だいたい、六十近くの人がズンバを踊るなんて初めて聞いた)


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