実質、最終話を思わせる内容だったため、やはり、こういうシリーズものは、順番通りに読んでいったほうがよいと今さらながらに思った。
ということで、ここは、私が初めて知った単語の意味など述べて、お茶を濁すことにしよう。
- デペイズマン dépaysement
人を異なった生活環境に置くこと、転じて「居心地の悪さ、違和感、生活環境の変化、気分転換」を意味するフランス語。
シュルレアリスムの手法の1つでもあり、意外な組み合わせを行うことによって、受け手を驚かせ、途方にくれさせるという意味もあるらしい。
羽川 翼が、失踪した忍野メメを捜索するため、世界旅行に旅立ち、その旅の合間に、戦場ヶ原 ひたぎに、電話で、その探し方に間違いがあったという趣旨で語った言葉である。
羽川は、忍野メメという怪異の専門家がいそうな場所ばかり探していたのだが、実は、専門家であれば、絶対に行かない場所にいたのである。
- ジェットセッター jet-setter
自家用ジェット機で好きな時にどこにでも行ってしまう富裕層や、世界を頻繁に旅するビジネスマンのように、ジェット機に乗り世界中を駆け巡る人のことを言うらしい。
羽川翼が、忍野メメを、上記の絶対にいなさそうな場所から、日本に連れ戻してくるにあたり、某機関に自分の頭脳を売り、ジェット機をチャーターして戻って来たということを、後日、阿良々木 暦に述懐した際に使った言葉である。
阿良々木 暦同様、「頭脳を売り」という言葉に、不穏な空気を感じるが、ビットコインの採掘みたいに、ある種の知能を、切り売りしてお金に換金するという仕組みは、実は世の中ですでに出来上がっていることなのかもしれない。
しかし、羽川翼が、なんだか、スーパーウーマン的な存在に仕立て上げられてしまったところは、若干、残念な印象を受ける。
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