これは、もちろん小松左京の「日本沈没」のパロディ小説だ。
地球温暖化で北極と南極の氷が溶け、ほとんどの陸地が水没する一方、大洋底マントルと大陸底マントルの交差点で押し上げられた日本列島だけが海の真ん中で陸地を確保している。
新聞記者の溜まり場だった飲み屋にも著名な外国人の政治家が顔を出し、パーティーや客引きに有名な外国人の女優が顔を見せる。
出てくる名前が古いが、今風に置き換えて読むことが可能だと思う。
シナトラ → トニー・ベネット
ポンピドー → マクロン
毛沢東 → 習近平
蒋介石 → 蔡英文
グレース公妃 → キャサリン妃
ニクソン → トランプ
金日成 → 金正恩
ブレジネフ → プーチン
エリザベス・テイラー → ミラ・ジョヴォヴィッチ
オードリー・ヘップバーン → ナタリー・ポートマン
クラウディア・カルディナーレ → エマ・ストーン
ソフィア・ローレン → ジェニファー・ローレンス
特に、地球温暖化とか、日本国に入国を許された外国人のうち3年経っても馴染めぬ者は国外追放だとか、ニクソンが「黒人を一人も船に乗せなかったのはお手柄だ」と言ったりするあたりは、今の世界状況に置き換えてみても違和感がないのが、ある意味怖い。
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