2016年3月13日日曜日

NHKスペシャル 原発メルトダウン 危機の88時間

この番組を見て、今、こうして、東日本に住んでいられることが本当に運が良かったことなのだなと思った。

再現ドラマでも取り上げていたが、2号機では、1号機・3号機で対応できたベントもできず、格納器(放射能を閉じ込める最後の入れ物)が爆発する寸前まで圧力が高まってしまった。

この2号機で、格納器が爆発していたなら、高濃度の大量の放射能がまき散らされ、福島第一原発の敷地には一切立ち入ることが出来なくなり、ついには、福島第二原発まで立ち入りが出来なくなり、事故が拡大し、東日本全域が人の住めない事態になる可能性もあったということだ。

何故、そうならなかったか。それは命がけで対応した東電の人たちの力ではなく 、単に運が良かっただけに過ぎなかった(2号機格納器の上部から自然に内部の気体が漏れて爆発を免れたということだったらしい)。

吉田所長や当時の東電社員の証言を加えた再現ドラマだったが、当時、事故対応に当たっていたひとたちは本当に命がけで懸命に対応していたことが伝わってきた。
しかし、そういった人の努力ではもはや抑えきれないのが、原発事故の本質であるという結論に落ち着くと思う。

最近、 大津地方裁判所が、関西電力の福井県高浜原発3・4号機の運転差し止めを認める仮処分を決定したが、その判断理由に

福島原発事故の原因が解明されていない中で、地震・津波への対策や避難計画に疑問が残ると指摘していた。また、関西電力の安全性に関する証明は不十分であるとも。

私は、上記の判断理由は、日本の多くの国民の一般的な認識と同じだと思う。
五年経ったが、 福島原発事故の原因は解明されていないし、収束もしていない。

https://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20160313

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