東日本大震災の復興予算として、 26兆円あまりが使われたが、それがどんな用途にいくら使われたかを分かりやすく説明していた。
情報公開請求により、国から取り寄せた資料に基づき、 数多くの復興事業を色分けし、コンピュータグラフィクスで一本の木の枝で表現していた。
もっとも多く使われていたのは、やはり、インフラ・住宅の整備で、50%を超える割合だった。
ただ、 住宅の整備が遅れている地域もあり、その代表例として挙げらられていたのは、陸前高田などに見られる高台を造成して街を作っている地方自治体だった。
対して、差し込み式というやり方で、農地の空き地などを利用して住宅を整備した大船渡市などは、3年でほぼ完了できた。
個人的に思うのは、こういうことはスピードが命ではないだろうか。
次に多かったのは、産業振興・雇用確保(20%くらい)で、産業振興については、被災地の一つの事業の固まりに関連する複数の中小企業をグループ企業として多額の補助金が支払われたという。
この補助金を受けて震災前より増収を果たした企業もあるが、人口減少と高齢化の影響を受け、減収になってしまった企業もあるという。建設業は増収だが、水産業は漁師などが戻らなかったり、水産加工工場での勤務に戻らず転職したりして減収だという。
それほど予算としては多くなかったが、「被災者支援」も紹介されていた。
これは、NPO法人への支援が主な内容らしい。例えば、仮設に住む高齢者を病院に送り迎えする送迎サービスを行ったり、仮設で勉強部屋を確保できない子に学習支援をするサービスだ。
しかし、この学習支援サービスについては、来年は補助を打ち切られて終了せざるを得ないのだという。
国は、この5年間を「集中復興期間」として26兆円をつぎ込んだが、今後は、5年間には6.5兆円に減額し、一部は地方自治体に負担を求めるらしい。
復興の現状は、まだ道半ばというのが実感だ。本当に必要な復興事業に、不足なく支援金が支給され、活用されることを願う。
https://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20160312
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