(原文)
This morning I woke up to rain(村上訳)
on the glass. And understood
that for a long time now
I've chosen the corrupt when
I had a choice. Or else,
simply, the merely easy.
Over the virtuous. Or the difficult.
This way of thinking happens
when I've been alone for days.
Like now. Hours spent
in my own dumb company.
Hours and hours
much like a little room.
With just a strip of carpet to walk on.
今朝、窓を打つ雨音で、短い詩だけど、 レイモンド・カーヴァーらしい詩である。
目を覚ました。そして思った、
長いあいだずっと僕は、もし選ぶことが
できたなら、いつも自堕落なほうの道を
選んできた。あるいはただ、
単に、簡単なほうの道を。
高潔な道じゃなくて。困難な道じゃなくて。
こういう風な考えが頭に思い浮かぶのはだいたい、なん日も
ひとりきりでいたあとのことだ。
たとえば今みたいに。なん時間も、
ろくでもなく僕ひとりで、過ごしたあと、
まるで、ちっぽけな敷物ひとつ
しかない、小さな部屋みたいな、
なん時間もなん時間も。
こんな思いにかられることは、どんな人でも人生どこかのタイミングで巡ってくる。
ただ、ふつうの人は、こんな正面から直視しない。
こんな空気からはやく逃げ出すために、別の行動に、別の考えに逃げる。
この詩を読むと、カーヴァーが何にもない部屋の虚空に目を投じながら、
自分の感情を我慢づよく観察している姿が私には思い浮かぶ。
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