池澤春菜さんの書評集「乙女の読書道」
結論から言うと、この人は自分のことを語れる文章の形を持っている。
正直なところ、彼女の取り上げた本のほとんど(SFファンタジーや児童書)は、自分の興味と重ならなかったが、彼女の活字中毒の話、タイに留学した際に、サン・テグジュベリの「人間の土地」をすり切れるまで読んだ話、古本屋で買う本の話なんかは、非常に共感できる部分があった。
ただ、私も人のことは言えないが、ちょっと取り上げている本のカテゴリーが偏りすぎているかも。
おっこれは、と思うタイトルがあると、父の夏樹さんの推薦だったり(笑)。
(正直に言っちゃうところは好感は持てる)
巻末には、夏樹さんとの対談の内容も収められているが、次のステップとして、書評の文章の量を倍にする訓練をしなさいとか、職業作家の娘へのアドバイスも面白い。
祖父、祖母、父の文学者としての血統ゆえ、色々とプレッシャーはあるのだろうが、頑張ってほしい。
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