2014年1月14日火曜日

反撥/ロマン・ポランスキー

一人の女性が狂っていく物語を、緻密に丁寧に描いた作品とでもいうべきか。

彼女の恐怖の対象は男性にあり、同居している姉が恋人との付き合いを深めていくことをきっかけに、少しずつ精神を病んでいくが、その原因に誰も気づかない。

飾ってある家族写真に写っている彼女の異常な顔からして、幼児期に何らかのトラウマ(おそらく男からの性的な虐待)を負ったのかもしれない。

今であれば、心的外傷(トラウマ)、精神療法という言葉も思いつくが、1965年当時に、トラウマを描いたという点で、すごい作品なのかもしれない。

彼女が最初の方で窓から眺めるシスターたちの姿。
そこにこそ、彼女の唯一の居場所があったのかもしれない。

山岸涼子のマンガ「天人唐草」に出てくる響子に近いものを感じました。

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