2016年1月13日水曜日

デビッド・ボウイの死


もう、六十九歳だったのかという驚きとともに、彼の死を知った。

私の中で、デビッド・ボウイの姿は、「戦場のメリークリスマス」のジャック・セリアズ少佐の頃の美しい姿のイメージのままで止まっていたような気がする。

考えてみれば、初めて買ったLPレコードが、デビッド・ボウイの「Tonight」だった。

当時は、洋楽ブームで、「Blue Jean」がCMで流れていて買ったのだと記憶しているが、「Loving the Alien」の神秘的な曲調に、不思議な違和感を覚えたような気がする。


  
この頃、すでに、デビッド・ボウイは、アメリカンポップスのヒットチャートに、よく顔を出すほど、ヒットソングを連発していたが、後に、大学の頃、「Space Oddity」を聞いて、この人は、これが地なんだと妙に納得したことも覚えている。(「宇宙の奇妙な出来事」とでも訳すのだろうか?)
 
宇宙飛行士のトム少佐が、宇宙に出て、何故か、地上基地との連絡を絶ってしまう。 

"Planet Earth is blue and there’s nothing I can do." という言葉を残して。
 
こんな意外性のある物語を神秘的な曲に載せて、さらっと歌うことができたのは、デビッド・ボウイだけだったと思う。 
  
レオン・カラックスの映画『ボーイ・ミーツ・ガール』や、『汚れた血』でも、彼の曲が印象深いシーンでよく使われていたことも思い出す。
 
ご冥福をお祈りします。

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