読んでいただくと分かるが、鈴木清順監督の映画「ツィゴイネルワイゼン」は、この短編の持つ不気味な雰囲気を実にうまく映像化している。
物語の隠喩的な役割として出てくるサラサーテ演奏のレコード「ツィゴイネルワイゼン」の中で、サラサーテが一瞬何かをつぶいている声が聞こえるのだが、それが何のか分からない。
(こういうレコードって昔はありましたよね。私が記憶しているのでは、岩崎宏美の「万華鏡」がそうでした)
役者も、最近亡くなった原田芳雄、藤田敏八、大谷直子、大楠道代、麿赤児、樹木希林と、名優が揃っている。
鈴木清順監督の映画の中では、一番好きな作品です。
鎌倉が舞台になっていて、この映画をみると藤田敏八が猫背で歩いていた「釈迦堂切通」とか、行きたくなってしまいます。
でも、サラサーテは何てつぶやいているんですかね…(3分36秒あたりです)
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