池澤夏樹が選定した明治から現代に至る四十一人の詩人の作品を読むことが出来る。
生まれの早い順から詩人を並べただけなのだが、その詩人の詩がうまく繋がるように配置されているように思える。
こころに残った詩を挙げてみると...
樹々の二人/高村光太郎
あれが阿多多羅山、 あの光るのが阿武隈川。 の2つだけが浮かぶシンプルな冬の風景がいい。
初夜/堀口大學
何一つ下品なことばがないのに、ここまでエロティックなイメージが描けるなんて
俗謡「雪をんな」/佐藤春夫
どことなくユーモアが溢れている
帰郷/中原中也
あヽ おまへはなにをして来たのだと…… 吹き来る風が私に云ふ
久々に中原中也の詩を読むと、なぜか若い時分の自分の姿が思い出されて、恥ずかしい。
わたしが一番きれいだったとき/茨木のり子
歳をとることは楽しいことなんだという気分にさせてくれる
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