久々に、源氏物語の続きを読みだした。
前の投稿を改めて読んで、中年男になった光君の玉鬘に対する邪心が嫌になって読むのを止めたのかなと、多少物語のせいにしたくもなった。
実際、続きの「篝火」においても、玉鬘の部屋に入りびたり、和歌を教えたり、添い寝したり、自分の恋心を篝火にたとえた歌まで読んで、玉鬘を困惑させる。
「野分」は、野分(台風)が接近した六条院の様子が描かれている。そこで、中将 夕霧(光君の息子の一人)が、妻戸の開いている隙間から紫の上の美しい姿を見てしまい、あってはならないと思いながらも、彼女に憧れの思いを抱いてしまう。
そして、夕霧は野分で離れの建物が倒れてしまった六条院を再度訪れ、そこで光君が玉鬘に話しかけている様子を御簾を引き上げて見てしまう。
そして、父娘の関係とは思えないほど親しげな様子を見て、おぞましいと感じてしまう。
父親の光君とは対称的に常識的で真面目な夕霧を、どこか堅苦しい感じの男のように描いているところは、この物語の主人公である光君には、到底かなわないということを印象付けるためだろうか。
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