この詩集を読むまで、ウィリアム・ブレイクが、こんなに真っ当なポジティブな詩を書く詩人だとは知らなかった。
同時に、これほどキリスト教のピューリタン的な「無垢」という価値観に依った詩だということに驚いた。
池澤春菜の訳は、神や宗教をあまり感じさせないポップな感じの軽いタッチの訳し方で、ブレイクの詩の持つ本来の明るさをうまく伝えているような気がした。
そして、それに父親の夏樹が、詩の背景・意味を解説するという構成もよい。
ストレートな善のパワーを感じる詩というのも、いいものだと思った。
(今、こんな詩を書く人はいるのだろうか)
*はずかしながら、私のウィリアム・ブレイクの知識は、ジム・モリソンが、ブレイクの詩集「天国と地獄の結婚」の一節 ”If the doors of perception were cleansed, every thing would appear to man as it truly is, infinite.”(知覚の扉が清められたら、すべてのものはありのままに無限に見えるだろう)から、ドアーズの名前をとったことぐらいしか知らなかった。
ドアーズの印象に引きずられて、ドラッグに関わっているような詩人のイメージを持っていました。。
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